いくつ知ってる?10月の呼び名‐2‐

いくつ知ってる? 10月の呼び名 ‐2‐
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古代からの暦や自然の変化を反映した月の呼び名は、日本文化に深く根ざしています。これらの名前は季節ごとの情景や風物詩を象徴し、それぞれに特別な意味が込められています。本記事では、「雷無月(かみなしづき)」「醸成月(かみなしづき)」「坤月(こんげつ)」「建亥月(けんがいげつ)」「初霜月(はつしもづき)」「良月(りょうげつ)」について、それぞれの意味や背景を詳しく解説していきます。

目次

雷無月(かみなしづき)

雷無月とは、旧暦の10月を指す言葉で、「雷が鳴らない月」という意味を持ちます。9月までの雷鳴が徐々に治まり、秋も深まりつつあるこの月は、穏やかで涼やかな日々が続く時期です。秋の終わりが近づき、稲刈りや収穫が終わる頃、農村の静かな風景が広がります。このように、雷が鳴り響かなくなる穏やかな自然の様子を反映した呼び名で、秋の静けさと収穫を終えた安堵感を感じさせます。

醸成月(かみなしづき)

同じく旧暦10月を指す「醸成月(かみなしづき)」は、酒や醤油などの発酵が進む時期として知られています。この時期は、穀物が収穫され、醸造が本格的に始まる月です。特に日本酒の仕込みが始まり、発酵が進むこの時期は、農村にとっても重要な季節でした。醸成という言葉には、熟成していく過程や時間をかけて何かが形になる様子が含まれており、自然と共に歩む日本の風土を象徴しています。

坤月(こんげつ)

坤月(こんげつ)は、冬の到来を告げる旧暦11月を指します。「坤(こん)」は、風水や陰陽五行で西南を意味し、秋の終わりと冬の始まりを示しています。坤は大地や豊かさを象徴する言葉でもあり、収穫を終えた後の静かな大地と、冬に向けた準備が始まる月でもあります。このように、季節の移り変わりを反映した名称であり、冬の気配を感じさせます。

建亥月(けんがいげつ)

建亥月は、陰陽道における旧暦11月の呼び名です。陰陽道では、十二支を用いて月を表し、亥(い)は冬を象徴する動物です。「建」は始まりを意味し、この月が冬の本格的な始まりであることを示しています。寒さが増し、動物たちも冬ごもりの準備を始める時期であり、自然界が次第に静まりかえっていく様子が感じられます。建亥月という名前には、自然のリズムに合わせた人々の生活や習慣が反映されています。

初霜月(はつしもづき)

初霜月(はつしもづき)は、旧暦の11月で、文字通り初霜が降りる月を意味します。寒さが厳しくなり始め、大地に霜が降りることで、冬の到来を感じさせる時期です。古くから、日本では初霜が降りる日を特別なものとし、霜が降りることでその年の農作物の収穫が終わり、次の年への準備が始まるとされてきました。この月は、自然の厳しさと美しさが共存する時期であり、冬のはじまりを象徴する風物詩となっています。

良月(りょうげつ)

良月(りょうげつ)は、旧暦の8月を指す言葉で、特に天候が安定し、過ごしやすい月であることを意味します。この時期は、秋の訪れとともに暑さが和らぎ、心地よい風が吹く季節です。日本では「中秋の名月」としてお月見を楽しむ風習があり、特にこの月は月が美しく見えることから、良い月とされてきました。自然の恵みが実り、秋の美しい風景を楽しむことができるこの月は、人々の生活に安らぎと喜びをもたらしてきました。

まとめ

日本の伝統的な月の呼び名には、自然や季節の移り変わりが深く反映されています。「雷無月」「醸成月」「坤月」「建亥月」「初霜月」「良月」という言葉は、それぞれの月に対する日本人の感性や生活が息づいており、四季折々の風景や習慣が表現されています。現代の生活ではこれらの言葉を耳にすることは少なくなりましたが、これらの月の呼び名は今なお、私たちの文化や心に残り続けています。自然と共に歩んできた日本の歴史と風土を感じながら、これらの美しい言葉を改めて知ることは、四季を感じる豊かな時間となるでしょう。

最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。

今日も素敵な一日を過ごされますように願っております。またお会いできることを楽しみにしております。

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